施設名 飛騨・北アルプス自然文化センター
(平湯ビジターセンター)
ひだ・きたあるぷすしぜんぶんかせんたー(ひらゆびじたーせんたー)
場 所 高山市奥飛騨温泉郷平湯763-12 電話 0578-89-2618
 HP -
管理者 岐阜県(指定管理施設) 開館年月 1988(昭63)年 飛騨・北アルプス自然文化センターの外観
(撮影:小井土由光)
 
施 設
概 要
    飛騨山脈を中心とした中部山岳国立公園の地形や地質、動物、植物などの自然のすがたとそこでの人間の生活文化について解説し、自然保護の普及を促す施設である。センター周囲には約2kmの自然探索路があり、自然のすがたを実際に体験することもできる。ちなみに「ビジターセンター」は全国各地の国立公園や国定公園などに置かれており、そこでの地形・地質・生物などに関する情報を展示・解説して自然とのふれあい活動を推進しようとする施設であり、環境省、都道府県、民間などさまざまな形態で運営されている。ここでは同じ趣旨で名称を変えて岐阜県により運用されている。

2017(平29)年4月から改修工事のため休館中
(2024(令6)年7月再開館予定)

ジオ点描
   飛騨山脈は新潟・富山県境の親不知海岸付近から南へ岐阜・長野県境地域に至るかなり広範囲にわたり広がっている。その中の岐阜県地域に限ってみても、槍・穂高連峰をはじめとして大地にかかわる素材はかなり盛り沢山である。それらを網羅してすべてを紹介し解説することは不可能であろうが、それに近づけようとする努力が続けられていることを期待したい。
 
 出版物
槍・穂高連峰
飛騨山脈において北の槍ヶ岳(標高3180m)から南の前穂高岳(同3090m)までの直線距離で約7kmの範囲であり、ここに標高3000m以上の峰々がほぼ南北方向に並ぶ。大岩壁・岩峰などの迫力ある山岳地形に加えて、氷河地形が随所にみられる。この山稜には尾根付近の高所に穂高安山岩類、山腹の低所に滝谷花崗閃緑岩がそれぞれ分布し、ともに176万年前から80万年前というきわめて新しい時代に形成された槍-穂高火山を構成する岩石である。滝谷花崗閃緑岩が上昇しながら貫入し、山塊が西側を高くして東側を低くするような傾動隆起を起こしたことで3000m級の峰々がもたらされた。その時期は約130万年前以降のごく最近のことである。




地質年代