大日ヶ岳火山
長良川の最上流部域にあって、大日ヶ岳(標高1709m)を中心に南北約8km、東西約10kmに広がる火山体であり、復元総体積は約16km³とされている。おもに比較的小規模な安山岩質の溶岩層からなることを特徴としている。山頂部付近の2ヶ所に火口跡と推定されている凹地があり、すべてそれらから噴出したと考えられている。火砕流堆積物や火山角礫岩などの火砕岩は少ない。九頭竜火山列の火山体の中では比較的若い時期に活動した火山である。
阿弥陀ヶ滝
大日ヶ岳火山はおおよそ100万年前ごろに活動した比較的古い火山の残骸にあたる山体を作っており、おもに溶岩層で構成されている。その溶岩層にかかる落差約60m、幅約7mの名瀑である。かなりの水量を誇り、白山信仰における修験道の滝行を行なうことで知られている。723(養老6)年に白山を開山した泰澄により発見されて「長滝」と名づけられたが、その後、室町時代の天文年間に当時の白山中宮長滝寺の僧道雅法師がこの滝の近くの洞窟で修行し護摩をたいたところ、阿弥陀如来の姿が浮かびあがったところから現在のように呼ばれるようになったとされている。
地質年代