大井ダム
木曽川流域における電源開発の端緒となった最初のダムであり、ダムに付設する大井発電所は日本初のダム式発電所である。当時としては堤高が50mを超える大規模なコンクリートダムであった。堤体を支えている岩盤は濃飛流紋岩のNOHI-1に属する恵那火山灰流シートであり、そのすぐ上流側に広く分布する苗木花崗岩に比べると堅硬な岩盤となっている。このダムによって誕生した人造湖を利用した景勝地が恵那峡であり、ダム湖百選に選定されている。
苗木花崗岩
中津川市苗木付近を中心に濃飛流紋岩の分布域の南部に広く分布し、中央部においても濃飛流紋岩の地下に広く伏在して分布する。濃飛流紋岩の少なくともNOHI-5までを貫き、NOHI-3、NOHI-4およびNOHI-5と火山-深成複合岩体を形成していると考えられている。塊状で、一部斑状の細粒~粗粒黒雲母花崗岩および角閃石含有黒雲母花崗岩からなり、放射線で黒~暗灰色になった石英を多く含み、脈状ないし晶洞状のペグマタイトに富むことを特徴とする。
方状節理
花崗岩は規模の大きなマグマ溜りが地下に長い時間にわたりとどまり、きわめてゆっくり冷却していく。冷却にともない体積が収縮することで、大きな直方体の箱を積み重ねたように形成される規則的な割れ目のことで、一般にはその間隔は数~数十mと幅広いものとなる。
地質年代