土岐花崗岩
土岐市周辺に東西約12km×南北約14kmの規模で分布し、周辺に分布する美濃帯堆積岩類に明瞭な熱変成作用を与えている。おもに塊状で、一部斑状の細粒~粗粒黒雲母花崗岩からなる。苗木花崗岩とほぼ同じ時期によく似た岩相・特徴をもつ花崗岩体として形成され、放射線で黒~暗灰色になった石英を多く含み、脈状ないし晶洞状のペグマタイトに富むことを特徴とする。ウラン・トリウムの含有量が多く、それらが被覆層の瑞浪層群の土岐夾炭累層に濃集してウラン鉱床を形成している。
鬼岩
木曽川支流の可児川源流付近一帯にあり、土岐花崗岩が風化して作り出した数十m規模の巨大な岩塊の積み重なりとその間に生育した樹木が作り出す景観により景勝地となっている。花崗岩に形成される直方体を積み重ねたように割れていく方状節理に沿って風化していき、直方体の隅が丸みを帯びて削られ、風化の進んでいない中心部が堅固な岩塊として残されていったもので、浸食された節理面にそって樹木が生育している。
鬼岩温泉
土岐花崗岩の巨岩・奇岩からなる鬼岩公園の中にあって、土岐花崗岩に多く含まれる放射性元素が溶け出した地下水が湧出している。
マサ化
地下で固結した花崗岩が地表に露出したことで気温の変化により岩石の表面で膨張収縮をわずかながらでも繰り返し、岩石中の鉱物が互いに接している完晶質岩であるために膨張率の違いが鉱物単位で歪みを生じ、ばらばらにされて砂状に破壊されていく現象である。もともとは「真砂土(まさど・まさつち)」という園芸用土壌の用語として使われているが、それをもたらす風化作用に拡大して使われるようになっている。
地質年代