災害名 台風23号災害
発生年月日 2004(平成16)年10月1日 主要被災地 飛騨地域・郡上地域
 災害要因 台風23号の直撃による豪雨
概 要
   台風の直撃による多量の降雨(総降雨量300mm以上の地点4ヶ所)をおもな原因として宮川流域と長良川上流域を中心に土砂崩れや浸水などをもたらした災害であった。山間部での災害であるから土砂災害は起きているが、土砂流出をもたらした特徴的な地質的な背景は顕著にみられず、どちらかといえば山間部における洪水災害といってもよい災害であった。河川増水で鉄橋流失や道路損壊などが目立ち、JR高山本線が3年後に全面復旧するなど多大な被害が発生した。また、郡上市美並(みなみ)町では国道156号が陥没し、長良川鉄道も約2ヶ月にわたり運休となった。岐阜県内では死者6名、行方不明2人、流出家屋10戸、半壊家屋58戸、床上浸水946戸、床下浸水2,176戸という被害であった。
台風23号災害により流出したJR高山線の冬頭鉄橋
(撮影:中田裕一)
 
ジオ点描
【9.15豪雨災害と共通】 かなり局所的な集中豪雨による土砂災害もあるが、山間部の多い県内にあっては、台風や前線による広域にあるいは長時間にわたる降雨が主要な原因となってそれぞれの地域の立地条件に即した土砂災害がもたらされることが多い。いずれの場合も気象要因が直接的な引き金となり、それに個々の地域の地質条件や植生条件などが補足要因となって被害を拡大している。
 
文 献






地質年代