施設名 日本最古の石博物館 にほんさいこのいしはくぶつかん
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場所 七宗町中麻生1160
電話 0574-48-2600
HP https://www.hichiso.jp/top/kanko/sightseeing/stone/museum/
管理者 七宗町
開館年月 1996(平8)年4月
施設概要    約20億年前という年代値が示す“日本最古の石”を礫として含む上麻生礫岩が1970(昭45)年に発見・確認されたことを受けて、発見現場の近くに建設された町立の施設である。上麻生礫岩のほかに、地球最古の石とされるカナダ北部で見つかった39億6千万年前のアキャスタ片麻岩や地球環境を大きく変えたとされる原始的な藻類がつくった縞模様のある石灰岩(ストロマトライト)などのさまざまな岩石を展示し、地球の誕生から現在に至るまでの46億年の歴史がわかりやすく解説されている。UFOを意識したデザインとされる銀色の回転楕円体のような建物の外観が目を引き、館内ではマスコット“レッキー君”がタイムスリップの旅を案内してくれる。
ジオ点描    日本最古とか地球最古とか、どのような場面においても最も古いという基準には意味がありそうである。それには歴史があるからであり、その出発点だからである。人間社会の歴史においてはそれを一律に決めることはできない面はあるが、大地の歴史においては絶対年代値で決めるだけであり、単純であり明確である。その年代値は更新されることも多いが、46億年を超えることはない。
出版物
  • 写真 日本最古の石博物館の外観
    (撮影:鹿野勘次)
    写真 準備中
    上麻生礫岩
    美濃帯堆積岩類の礫岩の中で、明らかに陸域から供給された粗粒の砕屑物の一つである。この種の礫岩は供給源の地質環境を直接的に表わしているとともに、移動距離がそれほど遠くないことを意味するために、含まれる礫種からは貴重な情報が得られる。とりわけこの礫岩には花崗岩や片麻岩、大陸地域にしか存在しないオルソコーツァイト(正珪岩)の礫が含まれ、いずれも安定大陸の後背地に由来するものであり、その位置がそれほど離れていないことを示している。また、片麻岩礫の形成年代値が約19億年前という日本最古の年代値を示している。こうした点は美濃帯堆積岩類の中にあっても他に例がなく、かなり特異な存在である。




    地質年代