施設名 博石館 はくせきかん
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場所 中津川市蛭川5263-7
電話 0573-45-3003
HP http://www.hakusekikan.co.jp/
管理者 ㈱岩本((有)風来館)
開館年月 1985(昭60)年
施設概要    旧蛭川村地域は、苗木花崗岩が石材「蛭川みかげ」として盛んに採掘されていたり、その中に含まれている珍しい鉱物の採集地として広く知られていた。こうした背景のもとで建設された“石”に関する民間の博物館である。地元から産出する鉱物を中心に世界各地の珍しい鉱物が展示されている「鉱物博物館」、総重量約550万㌧に及ぶ地元産の蛭川みかげを使い、内部が迷路になっている「ピラミッド」(クフ王ピラミッドの10分の1縮尺;1辺23m、高さ14.6m、斜角度51.52)、30~50種類の宝石を川底から探し出す体験や宝石を加工体験ができる「ストーンパーク」、イタリア産大理石15,000㌧を使用した5,000人収容の「野外音楽ホール」などの施設がある。
ジオ点描    中津川市の蛭川地域においては、隣接する苗木地域とともに石材と鉱物が地元を代表するジオ材料である。それらをあわせて楽しませてくれる施設であるが、主力のテーマは地元の材料であっても、それらだけですべてを展開できるわけではない。それらを補うためにいろいろな趣向を凝らしてジオを普及する工夫がなされており、その役割を果たしている。
出版物
  • 写真 博石館のシンボルであるピラミッド
    (撮影:小井土由光)
    写真 ピラミッドを作る石(苗木花崗岩)と解説
    (撮影:小井土由光)
    苗木花崗岩
    中津川市苗木付近を中心に濃飛流紋岩の分布域の南部に広く分布し、中央部においても濃飛流紋岩の地下に広く伏在して分布する。濃飛流紋岩の少なくともNOHI-5までを貫き、NOHI-3、NOHI-4およびNOHI-5と火山-深成複合岩体を形成していると考えられている。塊状で、一部斑状の細粒~粗粒黒雲母花崗岩および角閃石含有黒雲母花崗岩からなり、放射線で黒~暗灰色になった石英を多く含み、脈状ないし晶洞状のペグマタイトに富むことを特徴とする。
    蛭川みかげ
    “みかげ石”は花崗岩を石材として利用する場合の名称であり、本来は神戸の六甲山に分布する花崗岩を全国に石材として搬出する港が神戸市御影町にあったことに由来し、「御影石」と書く。その後、各地の花崗岩の産地に転用され、“○○みかげ”と呼ばれるようになっている。「蛭川みかげ」あるいは「蛭川石」もその一つで、旧蛭川村地域に分布している苗木花崗岩をそのまま切り出すことで、白色とサビ色をなす石材として多方面に利用されてきた。かなり多くの採石場があったが、外国産(特に中国産)の輸入品に押されて現在はいずれも採掘していない。



    地質年代