施設名 金生山化石館 きんしょうざんかせきかん
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場所 大垣市
電話 0584-71-0950
HP https://www.city.ogaki.lg.jp/0000000664.html
管理者 大垣市(指定管理施設)
開館年月 1985(昭60)年
施設概要    赤坂尋常小学校校長、戦後旧赤坂町の初代公選町長を努めた故熊野敏夫氏が長年にわたり収集した膨大な金生山の化石標本の収蔵と展示を目的に設立された施設である。1964(昭39)年3月に開館された後に1976(昭51)年に旧赤坂商工会議所に移転し、1985(昭60)年に大垣市からの資金援助を受けて赤坂商工会が現在の建物を建設した。1996(平8)年に市に寄贈・移管されて指定管理者のもとで管理運営されていたが、2019(平31)年4月から市直営の施設として運営されている。大型二枚貝化石シカマイアをはじめとして金生山から産する約700点の化石(鉱物も含む)が展示されており、体験活動や講座なども実施しながら、金生山の自然と文化にかかわる資料の収集・整理・保存が進められている。
ジオ点描    ドイツの学会誌に日本産の化石が最初に学術論文として記載されたのが金生山産のフズリナの新種であったことから、金生山は「日本の古生物学発祥の地」と呼ばれ、化石愛好家にとっては憧れともいわれる場所である。そうした背景のなかでここから産する化石に特化して展示・保管がなされた施設であり、学術的にも歴史的にも貴重で、保存の良い多種多様な化石を見ることができる。
出版物
  • 化石館だより No.1(2011・4)~
  • 写真 金生山化石館の入口
    (撮影:小井土由光)
    写真 金生山化石館の外観
    (撮影:小井土由光)
    金生山
    伊吹山地の南東端にあり、美濃帯堆積岩類の石灰岩で構成されている標高217mの山である。この石灰岩は古生代ペルム紀に低緯度地方の火山島の上にできたサンゴ礁周辺の環境を表わしていると考えられている。その中からおもに巻貝や二枚貝、ウミユリ、サンゴ、フズリナ、石灰藻などの化石が数多く産出することで知られており、「日本の古生物学発祥の地」と呼ばれることがある。ここから産出した化石は南麓にある金生山化石館に多数展示されている。日本有数の石灰石の産出地であり、平野に近いという立地条件もあり、古くから石灰石や大理石の採掘が盛んに行われ、現在も複数の露天掘り鉱山が稼働している。なお、山の名称は「かなぶやま」と呼ぶのが正しいとされている。
    シカマイア
    シカマイアは、古生代ペルム紀に生息した全長1m近くにも達する巨大な二枚貝化石とされているが、その生態はよくわかっていない。この化石が美濃帯堆積岩類の石灰岩中に幅約40m、高さ約80mにわたり岩板一面に含まれている状態で露出しており、それが指定されている。化石の名称は古生物学者の故鹿間時夫博士の名にちなんで命名されている。岐阜市司町にある旧岐阜総合庁舎 (旧県庁舎)は1924(大13)年に完成した県内最古の鉄筋建築物であり、そこに大量の石材が使われており、とりわけ玄関の壁面、階段などに大垣市赤坂の金生山から産出した大理石が使われ、それらの中にシカマイアがみられる。
    フズリナ
    古生代の石炭紀~ペルム紀にいた石灰質の殻をもつ有孔虫であり、温暖な地域の海底付近に棲息し、当時のサンゴ礁と考えられている石灰岩中に多量に含まれることで知られる。単細胞の原生動物であるが、進化の過程で複雑な殻の形態をもつようになり、それが示準化石として重要な役割を演じている。岐阜県地域では美濃帯堆積岩類の石灰岩中に頻繁に含まれ、なかでも大垣市の金生山に分布する赤坂石灰岩に含まれるフズリナは、ギュンベルにより1874(明7)年に日本産化石に関する最初の論文として報告されたものであり、そのためにここが「日本の古生物学発祥地」とされている。


    地質年代