施設名 鉱山資料館 こうざんしりょうかん
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場所 飛騨市神岡町城ヶ丘(しろがおか)1-1
電話 0578-82-0253
HP http://hida-bunka.jp/facilities/takaharakyodokan/
管理者 飛騨市
開館年月 1967(昭42)年
施設概要    神岡鉱山を採掘した神岡鉱業㈱の前身である三井金属鉱業㈱の創業100年を記念して、同社が隣接する「神岡城」とともに建てた施設である。神岡町の町並みを見渡せる高台にあり、小さな2階建ての建物であるが、展示物のほとんどは2階にかなり密に並べられている。江戸時代以降、2001(平13)年に閉山されるまでの神岡鉱山に関連する歴史資料や鉱石・岩石標本などが展示されている。神岡鉱山における採鉱から選錬・精錬・製品に至るまでの作業工程が模型展示やパネル解説されており、閃亜鉛鉱(亜鉛)、方鉛鉱(鉛)、黄銅鉱(銅)、輝水鉛鉱(モリブデン)などの多くの鉱石標本が展示されている。神岡城、旧松葉家とともに飛騨市の文化施設「高原郷土館」として管理運営されており、冬季の12月から3月までは休館になっている。
ジオ点描    神岡鉱山はかつては東洋一の規模を誇る亜鉛鉱山として知られおり、地下資源の乏しい日本においては例外的ともいえるほど規模の大きな鉱山であった。それが閉山となってしまった現在では、そこを採掘していた鉱山会社が建設した展示施設は歴史的にも貴重であり、大地から直接的に資源を得た場所として重要な鉱山資料が展示されている。
出版物
  • 写真 鉱山資料館(左)と神岡城(右)
    (撮影:小井土由光)
    写真 準備中
    神岡鉱山
    鉱山の歴史は古く、採掘は奈良時代に始まる。1874(明7)年に当時の三井組が本格的な開発をはじめ、近代的な手法により大規模な採掘がなされ、約130年間の総採掘量は7,500万トンにも達している。一時は東洋一の鉱山として栄えたが、2001(平13)年6月に鉱石の採掘を中止した。飛騨帯構成岩類の飛騨変成岩類のうち、おもに結晶質石灰岩を火成岩起源の熱水が交代したスカルン鉱床を稼行対象とした鉱山で、栃洞(とちぼら)坑、茂住(もずみ)坑、円山(まるやま)坑などの鉱床がある。亜鉛鉱石の主要鉱物である閃亜鉛鉱に含まれるカドミウムを原因とする公害病「イタイイタイ病」が下流域の富山県神通川流域で大規模に発生したことはよく知られている。また、茂住坑の跡地はスーパーカミオカンデとしてニュートリノ観測装置に利用されている。なお、2007年に日本地質学会により「日本の地質百選」に選定されている。




    地質年代