化石名 | ベレムナイト | - |
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地層名 | 手取層群 (高山市荘川町御手洗松山谷林道) |
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対象時代 | ジュラ紀~白亜紀 | |
概要 | 軟体動物のイカ・タコなどの仲間である頭足類に属し、アンモナイト、イノセラムス、トリゴニアなどとともに中生代を代表する化石であり、白亜紀末に絶滅した。現生のイカによく似た形態をなし、外套膜(がいとうまく)に覆われた緻密な石灰質の長い円錐状の鞘(さや)を体の内部にもち、それが化石として残りやすい。その鞘は鏃(やじり)のような形状をしていることで、それに由来してギリシャ語で鏃を意味する言葉から化石名が名づけられ、日本語では「矢石(やいし)類」とも呼ばれる。岐阜県内では手取層群の石徹白(いとしろ)亜層群相当層から産出している。 | |
ジオ点描 | 円錐状の鞘のような化石で知られ、イカを想定させる軟体動物であるが、それ以外の部分の化石からもその生態が明らかにされている。小さなフックのついた触手をもっており、それで獲物を捕まえる獰猛な肉食の動物であったようである。また、そのフックが大量に恐竜の腹部から見つかっていることから、当時の海棲の爬虫類にとっては絶好のエサであったようである。 | |
文献 |
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写真 | 高山市荘川町御手洗における手取層群から産出したベレムナイト (岐阜県博物館所蔵,撮影:棚瀬充史) |
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写真 | 飛騨市古川町太江の扇野林道における手取層群から産出したベレムナイトの印象化石 (撮影:杉山政広) |