断層名 | 武儀川断層(概説) | むぎがわだんそう |
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場所 | 関市武芸川(むげがわ)町小知野(おじの) | |
概要 | 本巣市根尾門脇(かどわき)付近において根尾谷断層系の根尾谷断層から南東に分岐し、板屋谷(いたやたに)川、尾並坂(おなみざか)峠を経て、武儀川に沿ってきわめて明瞭な直線状の断層谷を形成して長さ約29kmにわたって延びている左横ずれ断層である。北西部の尾並坂峠付近では尾根や谷の左横ずれ屈曲が明確に認められ,南東部の山県市富永から関市武芸川町八幡(はちまん)にかけての武儀川沿いで断層鞍部が連なり、そこを結んで道路が直線的に通っている部分もある。こうした線状地形模様(リニアメント)は根尾谷断層や梅原断層によるそれらよりもはるかに明瞭であるが、この断層は1891(明24)年に濃尾地震を起こした時にはまったく動かなかった。2000(平12)年に山県市中洞で行われたトレンチ調査においても、約25,000年前以降に顕著な活動をしていないことが明らかにされている。 | |
ジオ点描 | 武儀川断層は、左横ずれの屈曲を示す尾根や谷、直線状の断層谷など、きわめて明瞭にリニアメントを示すことから、すぐ近傍において活発に動いている根尾谷断層や梅原断層に匹敵する断層と考えてもよさそうである。ところがこれら2つの断層も活動間隔が明確に異なっていても同時に動いたことから、それらと活動時期が少しずれているだけとみれば、それほど驚くようなことではなさそうである。 | |
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写真 | 衛星画像「だいち」で見た武儀川断層 (JAXAイメージNo.D-0142「山県市周辺」を利用) |
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写真 | 衛星画像と同一範囲における武儀川断層の分布 |