断層名 | 恵那山断層(概説) | えなさんだんそう |
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概要 | 土岐市南部の柿野付近から瑞浪市南部、恵那市山岡町南部、同岩村町南部、中津川市の恵那山北側を経て、長野県境の富士見台高原付近まで、途中で途切れながらも東北東~西南西方向に延びる全長約43kmに及ぶ断層である。基本的に逆断層で南側から北側へ乗り上げている。断層の北側においては、土岐市柿野、瑞浪市陶町(すえちょう)、恵那市山岡町原、同岩村町市街地、そして中津川市阿木(あぎ)といった地域が低地をなして連なり、そこには瑞浪層群や瀬戸層群が分布し、とりわけ後者の下位層を構成する土岐口陶土層は丸原鉱山のような耐火粘土鉱床を断層沿いに形成している。断層南側の隆起山塊との間には断層崖として急峻な地形が作られ、それを巧みに利用した山城が岩村城跡である。岩村町でのトレンチ調査によると断層の最新活動は約7,600年~2,200年以前であったと推定されている。 | |
ジオ点描 | 恵那山断層は土岐市南部からさらに南西へ延びて愛知県へ入ると「猿投山北断層」と呼ばれ、瀬戸市南部から豊田市北西部まで北東~南西方向に延びる。全体として長さが50km以上にも達する「恵那山-猿投山北断層帯」と呼ばれる断層群となるが、東半部の恵那山断層は南側から北側に乗り上げる逆断層を主体としているのに対して、西半部の猿投山北断層は右横ずれ断層を主体としている。 | |
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山岡町原の丸原鉱山に露出する恵那山断層 (撮影:木澤慶和) |
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山岡町原の丸原鉱山に露出する恵那山断層(中央の暗灰色部が断層で、右側の花崗岩が左側の砂礫層に乗り上げている) (撮影:小井土由光) |