鉱山名 蛭川みかげ ひるかわみかげ
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所在地 中津川市蛭川
対象資源 石材 (廃鉱)
概要    “みかげ石”は花崗岩を石材として利用する場合の名称であり、本来は神戸の六甲山に分布する花崗岩を全国に石材として搬出する港が神戸市御影町にあったことに由来しており、「御影石」と書く。その後、各地の花崗岩の産地に転用され、“○○みかげ”と呼ばれるようになっている。「蛭川みかげ」あるいは「蛭川石」もその一つで、旧蛭川村地域に分布している苗木花崗岩をそのまま切り出すことで、白色とサビ色をなす石材として墓石、灯籠、建築材、門柱など多方面に利用されてきた。その石材資源としての売買契約が1935(昭10)年になされたことが「蛭川みかげ」としての始まりとされている。かなり多くの採石場があったが、外国産(特に中国産)の輸入品に押されて現在はいずれも採掘されなくなっている。
ジオ点描    石材は大地を構成する岩石をそのまま利用する資源である。身近で採掘でき、生活上の土台となるものや永遠不滅のものとして利用し、人類最初の地下資源ともいえるものである。とりわけ花崗岩の石材は均質で美しく、堅硬で新鮮な表面が等方的な岩塊として得られ、大量に採掘できるなどの特徴があげられ、大阪城の石垣や国会議事堂外壁などの大型建造物によく利用されている。
文献
  • 写真 中津川市蛭川における苗木花崗岩の採石場跡
    (撮影:田辺元祥)
    写真 恵那市笠置町毛呂窪における苗木花崗岩の採石場での石材加工
    (撮影:小井土由光)
    苗木花崗岩
    中津川市苗木付近を中心に濃飛流紋岩の分布域の南部に広く分布し、中央部においても濃飛流紋岩の地下に広く伏在して分布する。濃飛流紋岩の少なくともNOHI-5までを貫き、NOHI-3、NOHI-4およびNOHI-5と火山-深成複合岩体を形成していると考えられている。塊状で、一部斑状の細粒~粗粒黒雲母花崗岩および角閃石含有黒雲母花崗岩からなり、放射線で黒~暗灰色になった石英を多く含み、脈状ないし晶洞状のペグマタイトに富むことを特徴とする。




    地質年代