鉱山名 | 笠ヶ岳鉱山 | かさがたけこうざん |
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所在地 | 高山市奥飛騨温泉郷新穂高 | |
対象資源 | 鉛・亜鉛 | (廃鉱) |
概要 | 笠ヶ岳(標高2,898m)の東斜面を大きく削り込む穴毛谷に標高1,550m付近で合流する三ノ沢の南側尾根の標高1,900m付近にあったとされ、現在の新穂高ロープウェイ発着場付近や新穂高温泉の新穂高地区旅館街付近に選鉱場や鉱山会社の社宅が建っていたとされている。笠ヶ岳コールドロンを構成する穴毛谷層をほぼ東西方向に数cm~2mの幅、延長約400mで貫く鉱脈型鉱床を稼行対象とした鉱山であった。後から貫いている奥丸沢花崗岩内に鉱化作用が広範囲に認められることから、そこからの熱水によりもたらされた鉱床と考えられ、主要な鉱石鉱物は閃亜鉛鉱と方鉛鉱であり、少量の硫砒鉄鉱、磁硫鉄鉱、黄銅鉱、黄鉄鉱をともなう。1938(昭13)~1942(昭17)年に採掘がなされ、精鉱として約3,400トンを産出している。 | |
ジオ点描 | 標高2,000m近い高所にある鉱山においては季節的な条件もかなり大きく影響したはずであり、設備面を考えてみてもかなり不利な条件を背負っていることになる。それだけ厳しい立地条件であるにもかかわらず短期間とはいえ鉱山が稼行されていた事実は、最終的には経済活動として採算に左右される運命にあるとしても、資源に対する人間の執念のようなものを感じる。 | |
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写真 | 笠ヶ岳の穴毛谷第三尾根にある笠ヶ岳鉱山産の方鉛鉱鉱石(写真上部で白色に輝いて見えるもののほか微粒としてかなり含まれている (提供:原山 智,撮影:棚瀬充史) |
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写真 | 準備中 |