温泉名 加賀野(八幡神社)自噴井 かがの(はちまんじんじゃ)じふんせい
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所在地 大垣市加賀野 加賀野名水公園
源泉温度 約14℃
泉質 -
pH -
概要    揖斐川は山間部から濃尾平野に流れ出て多量の砂礫を堆積させたことで広大な揖斐川扇状地を形成している。扇状地堆積物の内部にはすき間の多い礫層が何層かにわたり分布し、それらが帯水層となり、そこに豊富な地下水が伏流水として集まり、扇状地の末端付近で圧力のかかった水として自噴するようになる。大垣市街地の周辺は揖斐川扇状地の末端付近にあたり、全国でも有数の自噴帯になっており、この自噴帯を代表する自噴井である。この自噴井は当初は加賀野八幡神社の境内にあたるところに1874(明7)年に井戸として掘られ、1986(昭61)年に“岐阜県の名水”に指定された。現在の自噴井は1988(昭63)年に掘られたもので、深さ136m、口径15cmの井戸から毎分約300㍑の水が噴き上がっており、2008(平20)年には環境省による“平成の名水百選”に選ばれている。
ジオ点描    山間部を流れている河川は、砂礫層の上を流れても直下には岩盤があるから多少の漏水はあってもほとんどは“雨どい”の中を流れ下るような状態になっている。河川が平野に入ると扇状地の礫層の上を流れることになり、岩盤は深くなって見かけの“雨どい”はザル状態となり、河川水は礫層中にかなり漏れていく。そのため地表を流れている河川水は“ザル製の流路”から漏れ残った水ということになる。
写真 大垣市加賀野にある加賀野自噴井
(撮影:小井土由光)
写真 加賀野自噴井の湧出口
(撮影:小井土由光)





地質年代