温泉名 ローソク温泉 -
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所在地 中津川市高山2200-2
源泉最高温度 11.5℃(平17)
泉質 放射能泉
pH 5.7
概要    中津川市の蛭川(ひるかわ)地域の東半部から東隣の高山地域・苗木地域にかけては苗木花崗岩が広く露出し、その中にあって蛭川・高山地域の境界にある鳶岩須山(とびいわすやま;標高513m)の南東側にあたる位置にある。苗木花崗岩に比較的多く含まれる放射性元素が溶け出し、日本第一位のラドン含有量とされる放射能泉が湧出している。戦国時代に落ち武者が温泉を見つけて傷を癒したのが最初と言われる歴史の古い温泉で、1945(昭20)年に療養温泉として開業し、俗化を防ぐため1983(昭58)年秋まで電気を通さず、夜はローソクの灯を使用していたことからこの名がある。「湯之島ラジウム鉱泉」ともいう。
ジオ点描    日本では放射能泉はラジウムの含有量に関係なくラジウム泉と呼ばれることが多いが、多くはラドン含有量の多いものであり、ラドン泉と呼ぶべきものである。ラドンは気体の放射性物質であり、その半減期が約3.8日でかなり短く、α線の放出を繰り返して最終的に鉛になる。放射能泉が温泉療法として効能があるのはα線が身体を透過する際に細胞に刺激を与えるからと言われているが、真相はよくわかっていない。
写真 中津川市高山にあるローソク温泉(湯之島ラジウム鉱泉)の源泉
(撮影:鹿野勘次)
写真 ローソク温泉入口にあるローソクの形状をした門柱
(撮影:小井土由光)
苗木花崗岩
中津川市苗木付近を中心に濃飛流紋岩の分布域の南部に広く分布し、中央部においても濃飛流紋岩の地下に広く伏在して分布する。濃飛流紋岩の少なくともNOHI-5までを貫き、NOHI-3、NOHI-4およびNOHI-5と火山-深成複合岩体を形成していると考えられている。塊状で、一部斑状の細粒~粗粒黒雲母花崗岩および角閃石含有黒雲母花崗岩からなり、放射線で黒~暗灰色になった石英を多く含み、脈状ないし晶洞状のペグマタイトに富むことを特徴とする。




地質年代