温泉名 鬼岩温泉 おにいわおんせん
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所在地 御嵩町次月(しづき) 鬼岩公園地内
源泉最高温度 23.6℃(平22)
泉質 放射能泉
pH 8.7
概要    木曽川に注ぐ可児川の源流付近一帯に広がる鬼岩公園は、土岐花崗岩が作り出した巨岩・奇岩からなる国指定の天然記念物「鬼岩」にまつわる公園である。その入口付近にあって、土岐花崗岩に比較的多く含まれる放射性元素が溶け出し、それらを豊富に含む放射能泉が湧出している。温泉の発見は400~500年前と言われているが、1957(昭32)年ころに宿泊施設ができ始めたとされている。
ジオ点描    鬼岩温泉は土岐花崗岩に比較的多く含まれる放射性元素が地下水に溶け出し、それが湧出している鉱泉(放射能泉)である。この場合、鬼岩公園の景観を造り出している花崗岩体の方状節理の割れ目が鉱泉をもたらす地下水脈の役割を担っていると考えられる。ただし、鉱泉が岩体のどこにでも湧出しているわけではないから、すべての方状節理にあてはまる役割とはなっていないことになる。
写真 鬼岩公園からみた鬼岩温泉(手前)
(撮影:鹿野勘次)
写真 準備中
土岐花崗岩
土岐市周辺に東西約12km×南北約14kmの規模で分布し、周辺に分布する美濃帯堆積岩類に明瞭な熱変成作用を与えている。おもに塊状で、一部斑状の細粒~粗粒黒雲母花崗岩からなる。苗木花崗岩とほぼ同じ時期によく似た岩相・特徴をもつ花崗岩体として形成され、放射線で黒~暗灰色になった石英を多く含み、脈状ないし晶洞状のペグマタイトに富むことを特徴とする。ウラン・トリウムの含有量が多く、それらが被覆層の瑞浪層群の土岐夾炭累層に濃集してウラン鉱床を形成している。
鬼岩公園
木曽川支流の可児川源流付近一帯にあり、土岐花崗岩が作り出した巨岩・奇岩からなる国指定の天然記念物「鬼岩」にまつわる公園である。人造湖の松野湖へ至る“渓流コース”や“岩屋くぐりコース”などのハイキングコースがあり、花崗岩が作る岩壁と周囲の緑あるいは秋の紅葉が織りなすコントラストなど、四季を通じて展開される自然の絶景が満喫できる。また公園内には、土岐花崗岩に比較的多く含まれる放射性元素に起因する放射能泉が湧出する鬼岩温泉がある。
方状節理
花崗岩は規模の大きなマグマ溜りが地下に長い時間にわたりとどまり、きわめてゆっくり冷却していく。冷却にともない体積が収縮することで、大きな直方体の箱を積み重ねたように形成される規則的な割れ目のことで、一般にはその間隔は数~数十mと幅広いものとなる。
鬼岩
木曽川支流の可児川源流付近一帯にあり、土岐花崗岩が風化して作り出した数十m規模の巨大な岩塊の積み重なりとその間に生育した樹木が作り出す景観により景勝地となっている。花崗岩に形成される直方体を積み重ねたように割れていく方状節理に沿って風化していき、直方体の隅が丸みを帯びて削られ、風化の進んでいない中心部が堅固な岩塊として残されていったもので、浸食された節理面にそって樹木が生育している。

地質年代