地名 竜吟の滝 りゅうぎんのたき
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場所 瑞浪市釜戸町
指定等 -
概要    土岐川支流の逆川(さかしまがわ)(不動川)が渓谷を作り、そこに大小7つの滝が架かっており、それらの総称である。それらのうち“一の滝(不動滝)”と呼ばれる滝が落差約16mで最大である。逆川はすべて土岐花崗岩の中を流れる谷であり、そこを適度な高度差で流れ下ることで滝が形成されているが、南北方向に走る断層が滝の形成に関与している可能性もある。上流に防災用の竜吟ダム(逆川防災ダム)があり、それによって生まれた竜吟湖とともに周辺は「竜吟の森」として遊歩道が整備され、ハイキングコースとして親しまれている。また、北方へ約2km離れた大湫(おおくて)地区は中山道47番目の宿場「大湫宿」があったところであり、本陣跡など当時の面影をそのまま残している。
ジオ点描    景観の土台が花崗岩であってもそこにマサ化で残った岩芯(コアストン)や方状節理などの花崗岩に顕著な特徴がみられないと、単に岩盤が露出している光景が広がっているだけとなる。そうした中で水量がそれほど多くない立地環境では、かなりローカルな条件が微妙に影響することでわずかに生まれた落差が徐々に大きくなって滝が作られていく程度の渓流風景となるようである。
文献
  • 写真 瑞浪市釜戸町の土岐川支流の逆川にかかる竜吟の滝(一の滝)
    (撮影:小井土由光)
    写真 準備中
    土岐花崗岩
    土岐市周辺に東西約12km×南北約14kmの規模で分布し、周辺に分布する美濃帯堆積岩類に明瞭な熱変成作用を与えている。おもに塊状で、一部斑状の細粒~粗粒黒雲母花崗岩からなる。苗木花崗岩とほぼ同じ時期によく似た岩相・特徴をもつ花崗岩体として形成され、放射線で黒~暗灰色になった石英を多く含み、脈状ないし晶洞状のペグマタイトに富むことを特徴とする。ウラン・トリウムの含有量が多く、それらが被覆層の瑞浪層群の土岐夾炭累層に濃集してウラン鉱床を形成している。
    マサ化
    地下で固結した花崗岩が地表に露出したことで気温の変化により岩石の表面で膨張収縮をわずかながらでも繰り返し、岩石中の鉱物が互いに接している完晶質岩であるために膨張率の違いが鉱物単位で歪みを生じ、ばらばらにされて砂状に破壊されていく現象である。もともとは「真砂土(まさど・まさつち)」という園芸用土壌の用語として使われているが、それをもたらす風化作用に拡大して使われるようになっている。
    方状節理
    花崗岩は規模の大きなマグマ溜りが地下に長い時間にわたりとどまり、きわめてゆっくり冷却していく。冷却にともない体積が収縮することで、大きな直方体の箱を積み重ねたように形成される規則的な割れ目のことで、一般にはその間隔は数~数十mと幅広いものとなる。


    地質年代