地名 | 大窪沼 | おおくぼぬま |
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場所 | 白川村大窪 | |
指定等 | - | |
概要 | 合掌集落で有名な白川村荻町地区の西方に馬狩(まがり)谷と呼ばれている御母衣(みぼろ)断層に沿う細長い盆地状の地形が見られる。この馬狩谷を上流(南)へたどると、御母衣断層から西へ約1kmずれた位置にほぼ平行に南北約520m、東西約140mの細長い形をした谷が延び、そこに形成された湿原である。この谷の集水面積はきわめて狭いにもかかわらず、融雪期になるとミズバショウの群落が見られ、豊富な水の供給が示唆される。御母衣断層に平行に走る副断層がこの谷に沿って走っている可能性が高いこと、東側の小さな尾根が白川花崗岩類(鳩ヶ谷岩体)からなり、地表近くで砂状に風化してマサ化して多量の水を含みやすいことなどがおそらくその原因となっていると推察される。 | |
ジオ点描 | 【白木峰湿原と共通】 水は“水物(みずもの)”であり、水の出所を正確に決めることはかなりむずかしい。湿原にもたらされる水がどこからもたらされるかはなかなか決めづらい。断層破砕帯や断層粘土に直接関わる地下水位で説明できる場面も多いが、正断層(すべり面)により形成される地すべり冠頂部などの陥没地形の場所に地表水を集めて湖沼が作られるようなこともある。 | |
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写真 | 白川村大窪にある大窪沼 (撮影:小井土由光) |
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写真 | 大窪沼において初春に咲き始めたミズバショウ (撮影:小井土由光) |