地名 | 山中峠湿原 | やまなかとうげしつげん |
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場所 | 高山市荘川町寺河戸(てらかわど) | |
指定等 | 岐阜県指定天然記念物(植物) | |
概要 | 山中峠(標高1375m)は庄川水系の最上流部と長良川支流の吉田川最上流部の分水嶺にあたっており、その北側の庄川源流部に広がっている湿原である。峠付近は烏帽子・鷲ヶ岳火山の噴出物で覆われており、そこに北北西~南南東方向に延びる三尾河(みおご)断層が走り、この湿原の真下を通過している。そのためこの湿原は断層活動によるくぼ地に水が湧き出て形成されていると考えてよい。この湿原にあるミズバショウ群落は日本における分布の南限として知られており、群生密度が高いことも含めて県の天然記念物に指定されている。 | |
ジオ点描 | 【断層と湿原に共通】 断層は大地が破壊されている部分であり、水を通す地下水脈になりやすい。同時に、断層に沿って形成される断層粘土は水を通しにくくしており、地下水を堰き止める役割を果たしている。地形的低所で地下水脈が地表に達していたり、地下水が堰き止められて地下水位が上昇することで湧水がもたらされる。地下水の湧水位置は断層の存在を決める上での有力な手がかりとなる。 | |
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写真 | 荘川町寺河戸にある山中峠湿原のミズバショウ群落 (撮影:中田裕一) |
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