災害名 北美濃地震(災害) きたみのじしんさいがい
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発生年月日 1961(昭36)年8月19日
主要被災地 岐阜・福井・石川
災害要因 活断層(不明)/地震規模M7.0
概要    長良川最上流部の大日ヶ岳(標高1,709m)付近において深さ10kmほどの浅い震源として発生した活断層型(直下型)地震であるが、それを引き起こした活断層は確認されていない。震源地周辺で震度5(場所によっては震度6)の激しい揺れがあり、旧白鳥町石徹白(いとしろ)地区で最も被害が大きく、山崩れ、崖崩れ、道路損壊があり、死者2名であった。白川村では御母衣(みぼろ)第2発電所の建設現場付近で大規模な地すべりが発生し、作業員4名が生き埋めとなり死亡した。震源地が人家の少ない地域であったため、家屋の被害が比較的少ないという特徴があり、岐阜県外も含めた全体の被害は、死者8名、負傷者43名、全壊家屋12戸、道路損壊120ヶ所、山崩れ99ヶ所であった。
ジオ点描    活断層型地震は必ずしも既知の活断層が動くことで起こっているとは限らない。かえって未知の活断層が動いたと考えた方がよいこともある。その場合、その活断層は存在しているが残念ながらまだ認定できていなかったか、今回初めて形成されたかのどちらかとなる。ものが壊される過程を考えてみると一度壊された箇所の方が壊されやすいとみるべきであろう。
文献
  • 気象庁(1961)北美濃地震調査報告.験震時報,27巻,43-67頁.
  • 写真 準備中
    写真 準備中
    活断層型(直下型)地震
    日本列島周辺において規模の大きな地震もたらす大地の破壊(ずれ)は大きく2通りの場所で起き、その一つが陸地内の活断層であるためにこの名がある。これは、大地の浅部が常に力を受けているために、それに耐えられなくなると断層としてずれ、その際に引き起こされる震源の浅い地震で、「直下型地震」ともいう。1891(明24)年の濃尾地震はこの典型例である。もう一つは海溝型地震をもたらすプレート境界でのずれである。





    地質年代