地層名 中粒花崗閃緑岩【HG9】 ちゅうりゅうかこうせんりょくがん
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代表地点 高山市上宝(かみたから)町 下佐谷
形成時期 ペルム紀~ジュラ紀(約3億年~1億8000万年前)
概要    高山市上宝町において高原川の北岸にある支流下佐谷中流部からその東方の笠谷にかけて分布する。おもに中粒塊状の花崗閃緑岩~花崗岩からなり、紅色~赤色のカリ長石を含む。粗粒ピンク花崗岩に類似した岩相を示すが、やや粒度が細かく、相対的にカリ長石の量が少ない傾向がある。また高原川流域では、閃緑岩などと混在する。粗粒ピンク花崗岩と明確な貫入境界は認められず、その岩相変化の一部と考えられている。
文献
  • 加納 隆・渡辺敬夫(1995)飛騨帯南部神岡鉱山東方の中生代前期花崗岩類の地質と構造.地質学雑誌,101巻,499-514頁.
  • 写真 高山市上宝町下佐谷における中粒花崗閃緑岩の研磨面
    (撮影:加納 隆)
    写真 準備中
    粗粒ピンク花崗岩
    飛騨市神岡町東方~南方一帯から、高原川および金木戸(かなきど)川流域に広く分布し、これまで「船津花崗岩類」の名で知られてきたものである。おもに粗粒塊状で等粒状~斑状の花崗岩~花崗閃緑岩からなり、淡紅色~赤色のカリ長石を含むことを特徴とし、しばしば閃緑岩~トーナル岩などのやや苦鉄質の岩相と混在する。一部で変形・再結晶などの変成作用を受けており、とりわけ神岡町市街地付近では著しく圧砕作用を受け、片理を示す。同様の変成した花崗岩は飛騨帯各地に分布する。いっぽう、高山市宮川町打保(うつぼ)付近に分布する打保岩体では変形・再結晶があまり見られないことから、同じ岩相を示す岩石でも形成時期にかなり幅があり、2億4000万年前ごろの広域変成作用の時期を挟んで新旧異なる時期の岩相を含んでいる。
    地質年代