地層名 土岐口陶土層【ST1】 ときぐちとうどそう
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代表地点 土岐市土岐津町大洞
形成時期 中新世後期~鮮新世
概要    瀬戸層群の下部層を構成し、土岐市土岐津町土岐口周辺から多治見市へかけての地域に分布し、それより東方の瑞浪市・恵那市・中津川市の地域に点在して分布する。層厚は20~30mであり、粘土層を主体とする地層からなる。粘土層は、おもに石英粒を含む粘土(蛙目(がえろめ)粘土)、炭質物を含む粘土(木節(きぶし)粘土)、石英砂(珪砂)に分けられ、それらの層序や層相は場所によりかなり異なり、対比もむずかしい。これらは一辺が数~十数kmの小さい凹地に分かれて分布し、それぞれで耐火粘土鉱床として採掘されていったが、やがて枯渇することで多くの地域でそれらは廃鉱となっている。
文献
  • 陶土団体研究グループ(1999)断層境界を伴う多数の基盤ブロックからなる内陸盆地-岐阜県多治見周辺の東海層群堆積盆地の例.地球科学,58巻,291-306頁.
  • 写真 多治見市山吹町に露出する土岐口陶土層
    (撮影:鹿野勘次)
    写真 準備中
    瀬戸層群
    東海層群のうち濃尾平野の地下を含めて伊勢湾以東の地域に分布する地層群で、岐阜県地域では東濃地方に分布し、下部層をなす土岐口陶土層と上部層をなす土岐砂礫層からなる。この地域では火山灰層がほとんど含まれないことで、内部層序あるいは地層対比がむずかしく、近接した地域でも堆積物相互の関係が明確にできない。
    蛙目粘土
    おもに花崗岩を母材として、その風化生成物となるカオリンなどの粘土鉱物を主成分とする粘土で、その中に含まれる石英粒子が雨に濡れるとカエルの目のように光ることからこの名前が付けられている。 これらを水に懸濁させて水簸(すいひ)して石英などの不純物を除いておもに窯業原料として用いられる。
    木節粘土
    粘土層中に炭化した植物の破片あるいは亜炭を含み、その模様が木の節に似ていることからこの名がある。おもに花崗岩の風化生成物として堆積したものであるが、流水により比較的長く運搬されて湖沼底に堆積したもので、結晶粒子が細かく可塑性に富むことを特徴としている。


    地質年代