地層名 奄芸層群 あげそうぐん
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代表地点 -
形成時期 中新世後期~鮮新世
概要    東海層群のうち伊勢湾より西側の地域に分布する地層群で、東海層群を堆積させた東海湖が徐々に消滅していく時期に堆積した比較的上部の堆積物が多い。多数の火山灰層や褐炭層をはさむことで、内部の層序や対比が比較的よく明らかにされている。それらのうち岐阜県地域では,おもに養老山地の西側および北側において伊勢北部地域から北方へ向けて分布する大泉累層米野累層と呼ばれる地層群がおもに分布している。
文献
  • 吉田史郎(1990)東海層群の層序と東海湖盆の古地理変遷.地質調査所月報,41巻,303-340頁.
  • 写真 東海湖の分布変遷図(おもに縮小期と消滅期が分布している北西部~西部に堆積した地層が奄芸層群にあたる)
    (牧野内2001に基づき編集)
    写真 準備中
    大泉累層
    奄芸(あげ)層群の上部層をなし、養老山地の西麓に沿って帯状に分布し、岐阜県地域では牧田川沿いの丘陵地に広く分布する。おもに青灰色の泥砂互層からなり、礫層や砂層をはさむ。いくつかの層準に火山灰層がはさまれ、対比に役立つ鍵層となっている。層厚は約360mである。
    米野累層
    奄芸(あげ)層群における最上位層をなす礫層であり、東海湖が消滅していく時期の堆積物である。鈴鹿山脈の東麓に沿って帯状に分布し、おもに淘汰の悪い大~中礫からなり、おもな礫種は美濃帯堆積岩類の砂岩であり、泥岩やチャートなども含む。層厚は約300mである。この礫層は鈴鹿山脈の急激な上昇隆起の開始を示唆するものである。



    地質年代