地層名 美鹿累層【AG1】 びろくるいそう
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代表地点 -
形成時期 鮮新世
概要 奄芸(あげ)層群の最下部基底層で、養老山地の南西麓に沿って局所的に分布する。青緑色の砂礫からなり、美濃帯堆積岩類の亜円~亜角礫と砂からなる。層厚は50m以上である。岐阜県内での分布は確認されておらず、養老山地西側の県境付近の尾根上にわずかにみられる。
文献
  • 高田康秀・近藤善教・宮村 学(1979)津島地域の地質.地域地質研究報告(5万分の1図幅),地質調査所,56頁.
  • 写真 【県境付近の県外地域に分布しているため写真の掲載を略す】
    写真 【県境付近の県外地域に分布しているため写真の掲載を略す】
    奄芸(あげ)層群
    東海層群のうち伊勢湾以西の地域に分布する地層群で、東海層群を堆積させた東海湖が徐々に消滅していく時期に堆積した比較的上部の堆積物が多い。多数の火山灰層や褐炭層をはさむことで、内部の層序や対比が比較的よく明らかにされている。それらのうち岐阜県地域ではおもに養老山地の西側および北側において、伊勢北部地域から北方へ向けて分布する大泉累層、米野累層と呼ばれる地層群がおもに分布している。
    美濃帯堆積岩類
    飛騨帯は、岐阜県の北部から北陸地方へかけての地域に広がる変成岩類と花崗岩類からなる地質帯である。ただし、これらの構成岩類がこの地域のどこにでも分布しているわけではなく、それ以降に形成された岩石類に覆われたり貫かれているために、実際にはかなり限られた地域にだけ分布する。変成岩類は総称して「飛騨片麻岩類」と呼ばれ、それらを形成した広域変成作用の時期についてはいくつかの見解があるが、おおよそ3億年~4億5000万年前(古生代石炭紀・シルル紀・デボン紀)と2億4000万年前ごろの少なくとも2回にわたり重複した変成作用で形成されたとされている。花崗岩類はこれまで「船津花崗岩類」と呼ばれ、1億8000万年前(中生代ジュラ紀)に飛騨外縁帯構成岩類の分布域にまで及ぶ範囲に一斉に貫入したことで飛騨片麻岩類に熱変成作用をもたらしたと考えられてきた。しかし、それらの中には古い年代を示す岩体もあり、一律に扱うことができないことがわかってきたため、それらの形成時期を少なくとも2期に分けて区別するようになった。変成岩類も花崗岩類も複数回におよぶ複雑な過程を経て形成されているために、すべての飛騨帯構成岩類を全域にわたって一定の基準で表現することはかなりむずかしいことから、ここではそれらを「飛騨変成岩類」、「飛騨花崗岩類」と呼び、それぞれを6種類と10種類の岩相に区分することで表現する。そのため1つの岩相で示される岩石の中にも別の変成・深成作用で形成された岩石が含まれている場合もある。



    地質年代