地層名 (変)閃緑岩~(変)斑れい岩【HG1】 (へん)せんりょくがん~
(へん)はんれいがん
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代表地点 飛騨市神岡町市街地 船津橋下
形成時期 石炭紀~三畳紀(約3億6000万~2億4000万年前)
概要    神岡町市街地にある船津橋下の高原川河床において、長さ20~30cmの角閃石巨晶が櫛の歯状に配列した斑れい岩や斑状の斑れい岩あるいは中~粗粒の閃緑岩が見られ、さらに下流の小谷付近では、同種の長柱状~斑状角閃石を含む角閃石斑れい岩や閃緑岩が伊西ミグマタイト中のブロックとして含まれる。神岡北方ではやや強い変成作用を受けて角閃岩あるいは閃緑岩質片麻岩となるが、比較的変成度の低い岩相あるいはほとんど非変成・塊状の岩相が飛騨帯各地に広く分布する。それらの多くは不均質な閃緑岩質岩で、角閃石斑れい岩~トーナル岩質岩相をともない、粗粒ピンク花崗岩の小岩脈に貫かれる。
文献
  • 加納 隆・寺山 知(1995)飛騨帯神岡鉱床周辺の変閃緑岩・変斑れい岩類.資源地質,45巻,25-40頁.
  • 写真 飛騨市神岡町船津の船津橋(高原川河床)におけるハンレイ岩
    (撮影:加納 隆)
    写真 準備中
    伊西ミグマタイト
    神岡町伊西地域から神岡鉱山周辺、神岡町西部の流葉山(ながれはやま)(標高1423m)周辺などにややまとまって分布するが、一般には石灰岩~石灰珪質片麻岩にともなって幅数cm~数mの脈状ないし不規則なプール状に小規模な岩体として分布する。角閃岩や角閃石片麻岩の岩片を包有し、ミグマタイト構造を作り、緑色短柱状の透輝石(~サーラ輝石)を含む粗粒~細粒、塊状~片麻状組織の珪長質岩で、神岡付近ではカリ長石に富み、当初「伊西閃長岩」と呼ばれたが、岩相変化が大きく、神岡鉱山の技術者により産状に基いて伊西ミグマタイト(または伊西岩)と呼ばれるようになった。
    粗粒ピンク花崗岩
    飛騨市神岡町東方~南方一帯から、高原川および金木戸(かなきど)川流域に広く分布し、これまで「船津花崗岩類」の名で知られてきたものである。おもに粗粒塊状で等粒状~斑状の花崗岩~花崗閃緑岩からなり、淡紅色~赤色のカリ長石を含むことを特徴とし、しばしば閃緑岩~トーナル岩などのやや苦鉄質の岩相と混在する。一部で変形・再結晶などの変成作用を受けており、とりわけ神岡町市街地付近では著しく圧砕作用を受け、片理を示す。同様の変成した花崗岩は飛騨帯各地に分布する。いっぽう、高山市宮川町打保(うつぼ)付近に分布する打保岩体では変形・再結晶があまり見られないことから、同じ岩相を示す岩石でも形成時期にかなり幅があり、2億4000万年前ごろの広域変成作用の時期を挟んで新旧異なる時期の岩相を含んでいる。



    地質年代