地層名 奥丸沢花崗岩【Kg】 おくまるさわかこうがん
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代表地点 蒲田川最上流部の水鉛谷(すいえんだに)流域
形成時期 古第三紀(約5,400万年前)
概要    高原川支流の蒲田川上流部にある奥丸山(標高2439m)周辺から県境の西蒲尾根周辺へかけて東西約2km×南北約8kmの規模で南北方向に細長い岩株状の岩体として分布する。おもに中~細粒の黒雲母花崗岩からなり、石英斑岩から粗粒花崗岩までいろいろな岩相を示す。笠ヶ岳コールドロンを構成する火山岩類に密接にともなわれ、それらと複合岩体をなす深成岩体と考えられている。
文献
  • 原山 智(1990)上高地地域の地質.地域地質研究報告(5万分の1地質図幅).地質調査所,175頁.
  • 写真 奥飛騨温泉郷の左俣谷上流水鉛谷において奥丸沢花崗岩を構成する粗粒黒雲母花崗岩の研磨面(弱い熱水変質作用を受けて黄色に着色)
    (提供:原山 智,撮影:棚瀬充史)
    写真 準備中
    笠ヶ岳コールドロン
    飛騨山脈の笠ヶ岳(標高2898m)周辺に分布し、これまで「笠ヶ岳流紋岩類」と呼ばれてきた火山岩類に対して、それらの形成過程を強調して与えられている名称である。もともとの岩体はほぼ完全な楕円形状をしていたらしく、引き続く深成活動や後からの火成活動により現在はその東半分が失われており、東西約12km×南北約11kmの規模で分布している。二重の環状断層で区切られた二重陥没構造をもつコールドロンからなり、隆起量の大きい地域に分布しているためにその内部がよく観察できる。おもに流紋岩質~流紋デイサイト質の溶岩・溶結凝灰岩からなり、成層した砕屑岩やごく少量の安山岩質火砕岩をともなう。下位から、中尾層、笠谷層、穴毛谷層、笠ヶ岳山頂溶結凝灰岩層に区分され、これらはほぼ水平な堆積構造を示し、積算層厚3,000m以上、総体積400km³以上の岩体を形成している。環状断層に沿って花崗斑岩の岩脈が貫入し、とりわけ外側コールドロンの縁の岩脈は連続性がきわめて良く、典型的な環状岩脈をなしている。岩体北東部で奥丸沢花崗岩に貫入され,熱変成作用を受けている。





    地質年代