鉱山名 六厩鉱山 むまやこうざん
所在地 高山市荘川町六厩
 対象資源 (廃鉱)
概 要
   庄川火山-深成複合岩体を構成する落部川文象斑岩にともなわれる小規模な熱水鉱脈鉱床を稼行対象とした鉱山で、六厩川沿いおよび支谷沿いにいくつかの坑口があった。金山としてはおもに江戸時代初期に稼行し、中期以降は休止していたようである。現在も旧坑口付近の谷沿いで砂金として採取できる。
六厩鉱山の坑口跡
(撮影:中田裕一)
 
文 献 「千軒平」と呼ばれた六厩鉱山の採掘で栄えた集落の跡地
(撮影:中田裕一)
 
庄川火山-深成複合岩体
岐阜県北西部の庄川上流域に約40km×25kmの規模で分布する火山岩類と花崗岩類は、濃飛流紋岩および関連する花崗岩類よりも新しい時期に形成されたものであることが明らかにされ、それらを庄川火山-深成複合岩体と命名して濃飛流紋岩と区別して扱うようになった。ただし、まだ全体にわたる詳細な調査・検討がなされていないため、とくに火山岩類についてはおもに分布域の南部において層序区分がなされているだけであり、それ以外の地域では「未区分火山岩類(S0)」としてある。区分された火山岩類は、下位から、六厩川層、大原谷溶結凝灰岩層、シツ谷層、金谷溶結凝灰岩層、なお谷層、宮谷溶結凝灰岩層に分けられており、前三者が「庄川コールドロン」と呼ばれるコールドロンの外側ユニット(コールドロン外ユニット)を、後三者がコールドロンの内側ユニット(コールドロン内ユニット)をそれぞれ構成している。貫入岩類は、花崗岩ユニットとしてコールドロンの内部および縁辺部を貫いており、それらの産状や岩相上の特徴などから、落部川文象斑岩、白川花崗岩類(鳩ヶ谷・平瀬・森茂岩体)、御母衣環状岩脈の3種類に分けられる。
落部川文象斑岩
庄川火山-深成複合岩体の花崗岩ユニットの一つをなし、コールドロン外ユニットの南側にあたる御母衣湖東岸の落部川流域に広く分布する。文象斑岩質あるいは石英斑岩質の岩相を示し、濃飛流紋岩のNOHI-3を構成する下呂火山灰流シートや庄川火山-深成複合岩体の大原谷溶結凝灰岩層を貫く。小規模な熱水鉱脈鉱床として金鉱床(六厩鉱山)をともなう。
熱水鉱脈
地殻内に存在する高温水溶液(熱水)から沈殿生成した鉱床で、熱水はおもにマグマ活動に由来しており、既存の岩石と反応することで変質作用を与えたり(熱水変質作用)、岩石を溶解して交代作用を起こしたり、溶解している金属種を沈殿させることで形成される。大きく、スカルン鉱床、鉱脈型鉱床、黒鉱鉱床に分けられる。


地質年代