項目 宝暦治水碑 ほうれきちすいひ
関連項目 事項解説>景勝地・景観>人工物>千本松原
地点 海津市海津町油島(あぶらじま) 千本松原南端
見学地点の位置・概要    長良川右岸(西岸)堤防道路は、木曽三川公園のある長良川大橋から下流では県道23号北方(きたがた)多度(たど)線から県道106号桑名海津線になる。それを千本松原に沿って南下すると、千本松原が終わる南端に宝暦治水碑がある。ここが岐阜県の最南端にあたる地点で、ここから伊勢湾河口部まではまだ12kmほどある。
見学地点の解説    ここにある石碑は、宝暦治水からデ・レーケによる明治治水に至る分流工事が完了したことを受けて1900(明33)年に建てられた治水碑である。ここから北へ延びる千本松原によって揖斐川と分流された旧木曽川の流路は、おおよそこの地点から現在の木曽川につながるように流れており、その位置に現在の愛知・三重県境がある。ここから下流に見られる現在の長良川の流路は明治治水で人工的に掘削されたものであり、そこと木曽川に挟まれた三重県長島町地域は、昔から海面より低いゼロメートル地帯にある輪中としてよく知られている。
ジオの視点    千本松原より下流の長良川は、細長い中洲のような高まりで境されて揖斐川と接して流れており、その高まりは国道1号の通る伊勢大橋よりさらに400mほど下流まで続き、その末端にあたる位置に長良川河口堰がある。そこより下流は長良川と揖斐川の区別はなくなる。長良川河口堰の所在地は岐阜県ではないためここでは扱わないが、横に広がるという平野部における河川の自然の働きに反するように、河川を縦に掘削することで設置されたものであり、長良川に大きな影響を及ぶす施設として注視しておいてよい。
写真 岐阜県最南端からみた千本松原
(撮影:小井土由光)
写真 長良川河口堰
(撮影:小井土由光)





地質年代