項目 | 久々野凝灰角礫岩層 | くぐのぎょうかいかくれきがんそう |
関連項目 | 凡例解説>第四紀堆積層>高山盆地周辺地域>久々野凝灰角礫岩層 | |
地点 | 高山市久々野町山梨 | |
見学地点の位置・概要 | 国道41号の宮峠から300mほど南下したところから久々野町山梨を経て同町大西へ向かう市道がある。国道から市道へ入って150mほどで耕作地内を北へ向かって上る農道があり、その突き当りの山際に久々野凝灰角礫岩層が露出している。なお、この地点より東方へ1kmほどの位置に平野神社があり、その上り口にも本層が露出している。 | |
見学地点の解説 | 黄褐色の安山岩質火山灰からなる基質中に暗灰色の安山岩角礫や美濃帯堆積岩類のチャート・砂岩あるいは濃飛流紋岩の亜角礫~円礫が含まている。とりわけ1m近い白色の巨礫が目を引き、これは丹生川火砕流堆積物の礫である。その他の礫は20cm以下のものが多い。なお、凝灰角礫岩としてもたらされた安山岩質の火山岩類の起源や運搬過程についてはわかっていない。 | |
ジオの視点 | 久々野凝灰角礫岩層は、飛騨川上流の高山市高根町方面から流下したもので、約10mの層厚で上流へ向かって標高が高くなる平坦な地形面を形成している。すぐ下位にある見座礫層とほぼ同じ分布域を示し、大西山地(位山分水嶺)が形成された後に現在よりも北側の位置を流れて南流した飛騨川に沿って堆積したもので、高山盆地側にはまったく分布しない。 | |
写真 | 久々野町山梨に露出する久々野凝灰角礫岩層 (撮影:小井土由光) |
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写真 | 久々野凝灰角礫岩層に含まれる丹生川火砕流堆積物の巨礫 (撮影:小井土由光) |