項目 鉱山資料館 こうざんしりょうかん
関連項目 事項解説>地学関連施設>鉱山資料館
地点 飛騨市神岡町城ヶ丘(しろがおか)1-1
見学地点の位置・概要    国道41号あるいは国道471号沿いに神岡城の案内指示があり、神岡町の中心部に近い高台に神岡城が望める。その隣に鉱山資料館がある。市街地からは西里橋を東進し、神岡振興事務所前の上り坂が国道471号と交差する直前に神岡城入口の案内指示がある。そこを右折して直進すると、神岡城および鉱山資料館が右手に見えてくる。
見学地点の解説    鉱山資料館は奈良正倉院の校倉造りを模した2階建ての小さな建物であり、その2階に神岡鉱山に関する資料等が展示されている。鉱山における採鉱から選錬・精錬・製品に至るまでの作業工程が模型展示やパネル解説されており、鉱石標本ならびに飛騨帯構成岩類の代表的な岩石標本が展示されている。おもな鉱石標本には、閃亜鉛鉱(亜鉛)、方鉛鉱(鉛)、黄銅鉱(銅)、輝水鉛鉱(モリブデン)、磁鉄鉱・硫砒鉄鉱・磁硫鉄鉱・黄鉄鉱(鉄)などがある。
ジオの視点    この資料館は、神岡鉱山の開発を手掛けてきた会社がその創業100周年を記念して、神岡鉱山にかかわる資料展示施設として1967(昭42)年に建設され、同時に建造された神岡城とともにそのまま当時の神岡町へ寄贈された施設であり、現在は飛騨市教育委員会の所轄で運用されている。
写真 鉱山資料館の外観(右奥が神岡城)
(撮影:小井土由光)
写真 鉱山資料館に展示されている銅・鉛・亜鉛鉱石(ガラスケース内の鉱石を撮影)
(撮影:小井土由光)
神岡鉱山
鉱山の歴史は古く、採掘は奈良時代に始まる。1874(明7)年に当時の三井組が本格的な開発をはじめ、近代的な手法により大規模な採掘がなされ、約130年間の総採掘量は7,500万トンにも達している。一時は東洋一の鉱山として栄えたが、2001(平13)年6月に鉱石の採掘を中止した。飛騨帯構成岩類の飛騨変成岩類のうち、おもに結晶質石灰岩を火成岩起源の熱水が交代したスカルン鉱床を稼行対象とした鉱山で、栃洞(とちぼら)坑、茂住(もずみ)坑、円山(まるやま)坑などの鉱床がある。亜鉛鉱石の主要鉱物である閃亜鉛鉱に含まれるカドミウムを原因とする公害病「イタイイタイ病」が下流域の富山県神通川流域で大規模に発生したことはよく知られている。また、茂住坑の跡地はスーパーカミオカンデとしてニュートリノ観測装置に利用されている。なお、2007年に日本地質学会により「日本の地質百選」に選定されている。




地質年代