項目 中津川市鉱物博物館 なかつがわしこうぶつはくぶつかん
関連項目 事項解説>地学関連施設>中津川市鉱物博物館
地点 中津川市苗木
見学地点の位置・概要    中津川市街地の北方にある高峰山(標高945m)の南西麓に自然森林公園「夜明けの森」があり、その一画に中津川市鉱物博物館がある。中津川市街地から国道19号および257号に沿って案内指示がある。
見学地点の解説    この博物館は、長島乙吉・弘三親子が蒐集した標本「長島鉱物コレクション」を基礎にして建設された全国的にも珍しい鉱物を中心とする地質系の自然誌博物館であり、苗木花崗岩にかかわる岩石標本、そこから産出したきれいな鉱物類、珍しい鉱物類などのかなり見ごたえのある実物の標本がわかりやすい解説とともに展示・紹介されている。また、鉱物をもたらす地質環境の理解にも配慮された工夫がなされており、中津川地域周辺の大地の様子が常設展示場の中央に設置されている立体模型の地質図で把握できるようにしてある。
ジオの視点    苗木花崗岩が広く分布する中津川市苗木地域は、滋賀県の田上(たなかみ)地域、福島県の石川地域と並んで日本三大鉱物産地として知られており、ここから産出した鉱物と花崗岩を中心に中津川市周辺の地質をわかりやすく紹介した施設が中津川市鉱物博物館である。同館では企画展示、講演会、博物館教室、野外観察会などが随時開催され、鉱物の博物館としてきわめて貴重な存在となっている。
写真 中津川市鉱物博物館の外観(エントランスは水晶の形をしている)
(撮影:小井土由光)
写真 中津川市鉱物博物館に展示されている煙水晶
(撮影:小井土由光)
苗木花崗岩
中津川市苗木付近を中心に濃飛流紋岩の分布域の南部に広く分布し、中央部においても濃飛流紋岩の地下に広く伏在して分布する。濃飛流紋岩の少なくともNOHI-5までを貫き、NOHI-3、NOHI-4およびNOHI-5と火山-深成複合岩体を形成していると考えられている。塊状で、一部斑状の細粒~粗粒黒雲母花崗岩および角閃石含有黒雲母花崗岩からなり、放射線で黒~暗灰色になった石英を多く含み、脈状ないし晶洞状のペグマタイトに富むことを特徴とする。




地質年代