第四紀火山
   火山活動は地球が生まれてから延々と続いているが、「火山」という用語は地形を表わす用語であり、古い時代の火山活動で形成された地質体には火山体に相当するものが残っていないために使えない。一般には、第四紀の火山活動で形成されたものであれば火山体がほぼ残されていることから火山として扱っており、日本火山学会では削剥されてしまっていても第四紀が始まるおおよそ260万年前までに形成されたものであれば「第四紀火山」としてそれらに名称をつけている。岐阜県内にも多くの第四紀火山が分布しているが、それらの形成時期や活動期間にはかなりの差異があり、火山体ごとに研究の経緯や精度に差異もあるため、それらをすべてを統一した基準で括ることはできない。多くは複数の火山体をまとめた火山列・火山群あるいはそれに相当する単位で整理されるが、関係する噴出物や貫入岩類を一連の火成活動の産物として扱える火山や噴出物とその給源火道構成物だけが残されている火山もある。
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( )内:地質記号
【槍-穂高火山】
槍-穂高火山 穂高安山岩類(YHh) 丹生川火砕流堆積物(YHn) 大洞層(YHo)
滝谷花崗閃緑岩(YHg)
  
【九頭竜火山列】
九頭竜火山列 銚子ヶ峰火山(VK1) 願教寺山・三ノ峰火山(VK2) 大日ヶ岳火山(VK4)
烏帽子・鷲ヶ岳火山(VK3)
       
【上宝火山】
上宝火山 福地凝灰角礫岩層(Ftb) 上宝火砕流堆積物(KMp) 貝塩給源火道(KMv)
       
【樅沢岳火山】
樅沢岳火山 奥飛騨火砕流堆積物(OKp) 水鉛谷給源火道(OKv)
       
【御嶽火山】
御嶽火山 古期御嶽火山(VO1) 新期御嶽火山 継母岳火山群(VO2)
摩利支天火山群(VO3)
       
【乗鞍火山】
乗鞍火山 千町火山(VN1) 烏帽子火山(VN2) 高天ヶ原・権現池火山(VN3)
四ツ岳火山(VN4) 恵比寿火山(VN5)
       
【白山火山列】
白山火山列 毘沙門岳火山(VH1) 両白丸山火山(VH2) 白山火山(VH3)
       
【焼岳火山群】
焼岳火山群 割谷山火山(VY1) 岩坪山・大棚火山(VY2) 白谷山火山・
平湯川火砕流堆積物(VY3)
アカンダナ火山・
一重ヶ根土石流堆積物(VY4)
焼岳火山・
中尾火砕流堆積物(VY5)
       
【その他】
野麦峠火山(Vno) 湯ヶ峰火山(Vyg) 上野火山(Vue) 鈴蘭高原玄武岩(Vue)
深谷土石流堆積物(Fd)
       

地質年代